内張りについて

一番ご質問の多いのが、この内張りに関してです。あくまでも私の自己流ですので、他にもっと良い方法があるのかも知れません。グリップとフレーム材の接合部分の強度も飛躍的に向上するし、剥離なども防げるので是非一度お試し下さい。


フレーム材の曲げは色々な方法があると思いますが、このような専用工具が無い場合は、鍋を逆さまに熱してそこで曲げると良いと思います。 また材料によって水につける時間を長くした方が良い物と、さっと表面 を濡らした位の方が良い物があるようです。黒檀等の堅く水分を吸収しにくい物は長め、カーリーメープル等の杢の深い物はかえって表面 を濡らした位の方が良いようです。

曲げのコツは一カ所だけ重点的に曲げようとしないで、材料を転がすようにしてゆっくりゆっくり曲げてください。
多少いびつになっても2〜3日内側に固定して置けばきれいなアールを描いてくれます。

大体の型が付いたらいよいよ接着です。接合部分は、テーパー状に加工しておきます。
写真では両側をテーパー加工してありますが、下になる部分のみテーパーにして上に重なる部分は切りっぱなしでもOKです。二重に重ねるので短くなりすぎないようにだけ注意して下さい。多少長めでも後で削ってしまうので問題ありません。
接合部分は、私の場合グリップと反対側の
ちょうどランディングネットの一番上になる辺りで接合しています。(どこで繋いでも問題は無いと思いますが・・。)

接合部分のアップです。写 真をわかりやすくするために接着剤を付けないで写真を撮ってますが、実際はもっと接着剤がはみ出してますよね。2枚が重なる部分にも忘れずに接着剤を塗って下さい。(結構忘れがちです)
接着後の全体図です。グリップに一番近い部分の固定には、この長いハタガネがとっても便利です。最初は凧糸で8の字にかけて固定していましたが、これを使うようになってから隙間はほとんど開かなくなりました。(オススメです)
最後に接着後の完成写 真です。二重になった部分は他よりも厚みがあるので慎重に厚みを均一にしたら出来上がりです。2枚が重なる部分の木目や色等に気を使えば接合部分がわからない位 に仕上がります。皆さんもお試し下さい。